イケメンは面白くない人が多い話
※ここでいう「イケメン」とは、性格や雰囲気ではなく、顔立ちが整っているという意味でのイケメンを指します。誰がどう見てもイケメンと言われる人の話です。
世の中には、当然ながら魅力的なイケメンも存在している。
優しく、気遣いができ、会話も成立し、内面にも厚みがある、顔が整っている男性。
それを前提にしたうえで、それでも私は「イケメンは、つまらないことが多い」と感じている。確率の話。
「どうせイケメンに相手にされてこなかったんでしょ」とか言う反論が聞こえてきそうな気もするが、そういう話ではない。
そして、この仮説に関しては、私が年上を好む理由ともおそらく重なっている。
顔が整っているというだけで、人は驚くほど多くのものを手に入れられる。
これは男女問わずそうであるが、外見だけでモテるレベルであれば、会話力や表現力が未成熟でも関係が成立してしまう。
沈黙があっても、話が広がらなくても、「顔がいい」という理由で評価が保たれる。
つまり、外見以外の武器がなくても、人間関係が成立する環境で生きてこられた可能性が高い。
恋愛だと、イケメン側は何もしなくても、女の子側から動きがあることが多いので、受け身だったりする。
その結果、相手に合わせて言葉を選ぶ力や、どんな行動が感情を動かすのか、そういったことを考える機会が少なくなってしまう。
努力が不要だった、というより、努力を要求されなかった、という方が正確かもしれない。
私は20代の同世代よりも10歳や20歳離れた年上の方が好きになりやすいのだが、年齢が上だから正解、という話ではない。
ただ、自分よりひと回りもふた周りも長い時間を生き、選択を重ね、その結果が言葉や仕草の中に現れる。
「何を考えてきたか」「なぜそう判断したか」という思考の履歴や経験が会話の中に自然と含まれる。
恋愛観も、仕事観も、人との距離感も、すべては思想の延長線上にある。
なので、顔で恋愛がうまくいってきたタイプのイケメンと話していても「なんか違う」という感覚になることが多い。
「イケメンってやばいやつ多いけどイケメンがいい〜」と女友達に言われることがたまにあるのだが、わたしはわりと真面目に「そしたら芸能人探しに行こ」と答える。
芸能人は、外見がいいことがスタートラインだ。顔が整っているのは大前提の上で、何かしらの能力、継続力、自己管理、精神的耐性を積み重ねてきた人間だけが生き残る。
つまり、
・顔がいい
・努力を要求された経験がある
・競争と評価に晒され続けてきた
この条件を満たしている確率が高い。
芸能人だから人格者だとは限らない。が、ただ少なくとも、「顔がいいだけで許されなかった環境」を通過しているという点で、
一般社会の「顔だけで成立してきたイケメン」より、構造的な信頼性は高い。
外見も中身も欲しいのであれば、
外見だけでは通用しない世界で生き残ってきた人間を見る。
それは、かなり合理的な選択だと思っている。
イケメンが悪いわけではない。
ただ、恋愛において努力を必要とされなかった人ほど面白みはない。